臨床心理士が伝えたい心のお話

臨床心理士としての臨床経験から不安や苦しみを紐解いてみます

私の見ている現実は『私の解釈』②

『私の解釈』が、私を楽しませ、私を苦しめる。

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物事の解釈は、意識や想像をはるかに超えたところでなされているようです。

無意識のうちに自動的に行われていることが圧倒的に多いでしょう。青いドレスが、「そう見える」事を疑いもしないように。

『私の解釈』が、私を楽しませてもくれるし、苦しみに突き落とす事もします。

では、私が楽しんだり、苦しんだりしているのは、全て『私の解釈』となるのでしょうか。ひどい事をされて、それで苦しい思いをしているのに、それも『私の解釈』なのでしょうか。

「あの人が意地悪な事を言う」のも『私の解釈』なのでしょうか。

ここで一つ大切なことは、それが『私の解釈』だと思いたくなければ、あるいは思えなければ、そう思わなくても良い、ということです。

カウンセリングで行われることは、何かを強制することでも、良い悪いの評価をすることでもありません。 

それが「意地悪」だと思うなら、避けるなり、闘うなり、対処して良いのです。

ですがそれとは別に、実際に起きていると思っている事に、少し立ち止まって『私の解釈』かも、という視点を入れてみると、そこから『私』を知っていく、本当に『私を苦しめているもの』に気づく糸口につながっていくのです。

「あの人が意地悪な事を言う」

「あの人が意地悪な事を言うと、私が思っている」

の区別です。

意識が相手や状況に向けられているか、それとも私が解釈しているということに向けられているか、の区別です。

 

*このブログは臨床心理士としての経験的側面から書いています。医学的診断や根拠を上回るものではありません。

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